2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

私の調査した限りで、最初期の不貞を理由とする高額慰謝料事案は前橋地高崎支判昭和59年9月19日の500万円。ただ、これは欠席判決という点が重要で、控訴されて200万円へと減額されている(東京高判昭和60年11月20日家月38巻6号17頁) #不貞の慰謝料

不貞相手への請求の事案において、原告自身も妻に対して複数回暴行を加えているが、それでも夫婦関係は円満であり、原告と妻の間の婚姻の破綻は、妻による被告との不貞及び被告の誠意のない対応に起因しているとして300万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成15年11月26日) #不貞と慰謝料

元配偶者と不貞相手(共同被告)に対する請求において、被告は不貞を否定するが、メール内容に照らして離婚の原因は被告両名の不貞関係であると認定した上で、慰謝料を300万円とした事案(東京地判平成19年5月28日) #不貞と慰謝料

離婚後に、元夫に対し、不貞を隠して離婚したとして慰謝料を請求した事案において、被告が不貞をしたことと、被告によるドア破壊等の暴行が離婚の原因であったとして、慰謝料として300万円を認めた事案(東京地判平成19年6月28日) #不貞と慰謝料

[判例不貞相手への請求において、配偶者は二重生活を約20年に渡り継続したが、原告はこれをやむなく黙認したに過ぎず、積極的に容認していたとは解し難いとした上で、愛人や隠し子がいるとの風評にも悩まされているとして500万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成19年7月27日) #不貞と慰謝料

不貞相手に対する請求において、不貞により離婚に至ったことに加え、被告が元配偶者から多額の利益を得ている反面、原告が離婚に際しては慰謝料及び財産分与の支払を受けることができなかったこと等から400万円の慰謝料をみとめた事案(東京地判平成21年1月23日) #不貞の慰謝料

不貞相手(男)に対する請求において、不貞関係開始後誕生した子は、生物学上不貞相手の子どもであるにも関わらず、被告がそれを隠したため、法律上原告の嫡出子であることが確定したこと、協議離婚に至った事等に鑑み500万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成21年1月26日) #不貞の慰謝料

弁護士が、不貞相手に対し和解金500万円と違約金1000万円、婚姻関係破綻による損害賠償金1000万円の支払いを請求した事案において、慰謝料を500万円とする部分の合意は不合理ではないが違約金は暴利行為とされた事案(東京地判平成21年1月28日) #不貞の慰謝料

不貞相手の相続人に対する請求において、不貞相手が離婚を求め、原告の配偶者に対し「あなたの子供にいやがらせしてあげる」等と伝えたため、小学校への連絡や通勤時間変更等しており、配偶者との離婚調停申立てに至った事案で300万円を認めた事案(東京地判平成21年3月18日) #不貞と慰謝料

不貞相手と配偶者(共同被告)に対する請求において、配偶者が原告を捨て、不貞相手と重婚的内縁関係に入り、不貞相手の子を産んだ事案において、調査費用、弁護士費用を含めた慰謝料として400万円を認容した事案(東京地判平成21年3月25日) #不貞の慰謝料

不貞相手に対する請求につき、単に不貞行為を行うのみならず、親密な交際ぶりを原告に対して誇示する嫌がらせをしたため、原告は不眠や自殺念慮で医師による診療を受けるようになるほどに精神的に追い詰められた等として慰謝料350万円を認めた事案(東京地判平成21年5月13日) #不貞の慰謝料

円満な家庭生活を送っていた夫婦の関係が、配偶者と不貞相手(共同被告)の不貞行為により破壊され、原告は不安障害に罹患して治療を受けるまでの精神的打撃を受けており、その精神的苦痛は大きいとして300万円を慰謝料として認めた事案(東京地判平成21年6月4日) #不貞の慰謝料

長期間の婚姻が、共同被告である配偶者(公認会計士)及び不貞相手の不貞行為によって破綻し、また、判決時まで5年以上に渡り不貞関係を継続しているといった事案において300万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成21年6月17日) #不貞の慰謝料

不貞相手に対する慰謝料請求事案において、長期の婚姻生活後、被告が出現し不貞関係を維持したことにより婚姻生活が破綻し、人生そのものが否定されるような事態に陥り多大な精神的苦痛を被ったものと認められる等として300万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成21年7月1日) #不貞の慰謝料

不貞相手が原告との間で500万円の支払いを内容とする合意書を作成している事案において、原告の配偶者である被告本人が責任を負うべき部分の金額は、婚姻関係を破綻させた事等を踏まえると300万円であるとした事案(東京地判平成22年4月19日) #不貞の慰謝料

不貞相手に対する請求で、不貞が婚姻関係を破綻させており、離婚の際には不貞の事実が不明確で、確証がないまま離婚に応じざるを得ず、不貞後は配偶者が子の養育を放棄したと感ずるのも当然の状態になったこと等を考慮し500万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成22年7月5日) #不貞の慰謝料

不貞相手に対する慰謝料請求において、30年の婚姻がこれにより破綻した事、不貞期間も被告が自認するだけで8年と長い事等を考慮し300万円を認めた事案(東京地判平成22年7月6日) #不貞の慰謝料

過去に行われた贈与のうち、一部は慰謝料的財産分与としての性質を持っていたと認め、不貞行為を行いその後も交際を続けたことで57年の婚姻関係が破綻したとして300万円を認定した事案(京都家決平成22年8月31日、大阪高決平成23年2月14日家月64巻1号80頁で取消) #不貞の慰謝料

不貞行為の結果、婚姻関係の継続が困難となった他、原告は、勤務等社会生活を送ることが困難となる程のうつ状態になり精神科に通院し、長女らもパニック症になる等、原告の家庭生活はきわめて大きな痛手を受けたとして300万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成23年3月25日) #不貞の慰謝料

不貞相手への請求で、婚姻していることを知りながら不貞関係を継続し、虚偽の離婚届の提出にも積極的に加担し、その他原告らの婚姻関係にも積極的に介入したとして、不貞に基づく慰謝料として300万円(元配偶者と連帯となると判示)を認めた事案(東京地判平成23年5月19日) #不貞の慰謝料

数年に渡り継続的に不貞行為を行い、その結果、原告に適応障害(抑うつ状態)・睡眠障害を引き起こした上、被告との婚姻関係破綻により原告の聖職者としてのキャリアが閉ざされた等として400万円の精神的・経済的な損害の賠償を認めた事案(東京地判平成25年8月22日) #不貞の慰謝料

破綻までの間約8年間にわたって不貞相手と同棲を開始し婚姻を破綻させた継続的不貞行為につき、扶養を要する子があること、被告によるローン不払が原告がマンションにおいて居住し続ける期待を損ねたこと等を総合し、350万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成25年8月23日) #不貞の慰謝料

不貞後、別途定める金額の慰謝料を支払い、再度連絡をしたら1000万円の違約金との誓約書作成後、再度不貞をした事案で、慰謝料150万円、違約金条項は150万の範囲で有効、再度の不貞の慰謝料50万円として350万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成25年12月4日) #不貞の慰謝料

婚姻時に、過去のアダルトビデオ出演歴を告知しなかった事実自体は不法行為とは認められないが、婚姻後に男優との性行為を内容とするビデオに出演することは貞操保持義務違反であるとした事案(東京地判平成24年1月25日)って、サイ太先生が既に紹介された事案でしたっけ? #不貞の慰謝料

有責配偶者からの離婚請求を認めると同時に、300万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成15年1月31日)や500万円の支払いを命じた事案(東京家判平成19年8月31日)等があるが、これはちょっと違う筋の事案だろう。 #不貞の慰謝料

不貞相手のホストへの請求で、6年半も継続し妊娠可能性が高く、婚姻を危殆に陥れないようにしながら交際自体を享楽する感覚で不貞をしたのであっても、むしろこれは原告を愚弄するもので被告の責任を軽減しない等として400万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成22年9月3日) #不貞の慰謝料

「恋愛の自由市場における競争の結果に過ぎない」とうそぶき訴訟提起後も不貞を継続する不貞相手に対する請求において、離婚へ向けて助言し、子を妊娠させ、マイホーム建築を頓挫させ、調査費用を支出させた事等として400万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成22年10月7日) #不貞の慰謝料

不貞行為に対する請求に対する「ラブホテルに行ったがマッサージしかしていない」との抗弁が否定され、十数年に渡る婚姻が破壊され、心療内科に通院するような精神的苦痛を受けたことや養育すべき長女の存在等に鑑み、400万円の慰謝料を認めた事案(東京地判平成21年3月11日) #不貞と慰謝料

医師が既婚の患者と情交関係に陥り、患者の夫から訴えられた事案で慰謝料400万円を認めた東京地判平成13年8月30日というのがあるが、この「患者」というのが精神病患者であり、その意味で例外事案。なお、裁判官が被告の対応にマジギレしている。 #不貞の慰謝料

2 被告の責任と慰謝料の額について (1) 当裁判所が、本件審理において提出された証拠に基づいて判断する限りにおいては、被告が本件における自己の行為について真摯に反省し、原告に対して心から謝罪をしていると認めることはできない。少なくとも本件の審…

不貞に関する慰謝料だと私の知る限り東京地判平成21年4月8日の800万円が最高額(より高額の事例があれば、ぜひ教えて下さい。)だが、その内容は、不貞行為によって子を生ませるだけではなく、家族を遺棄し、偽造の離婚届を提出して不貞相手を妻として入籍させたような事案。 #不貞の慰謝料