2013-04-22から1日間の記事一覧

弁護士の依頼者からの預かり金横領につき、弁護士報酬として約束された金額は、自己の用途に費消したとしても、委託の趣旨に反する行為ということはできないとして被害金額から差し引いた事案(名古屋地判平成9年12月8日判時1634号158頁) #横領

衆議院議員選挙に立候補を予定して政治活動をしていた弁護士が、業務上横領の被疑事実で検察官に在宅送致された際、警察が自白しているとの虚偽の公表を行ったため名誉が毀損された等して提起された国家賠償請求が棄却された事案(東京高判平成11年10月21日判タ1045号135頁) #横領

弁護士が事件依頼者所有の現金2100万円を業務上横領したという事案につき、弁護士側は弁護士費用を2000万円とする合意があった等と主張したが、この主張が排斥され、懲役3年6月の実刑に処した事案(さいたま地判平成14年3月6日) #横領

弁護士が「宮家にある旧マルク紙幣をドイツ政府が清算するので、保証金を立て替えてくれれば莫大なお礼を出す」という怪しい話に乗るため依頼者の預り金を横領等したことにつき、当該弁護士の弁解を支離滅裂と断じて懲役5年の実刑を言い渡した事案(札幌地判平成14年3月18日)(再掲) #横領

被害者は20名に上り、その実質的な被害総額も2億円に近い膨大なものにのぼる弁護士による業務上横領、詐欺被告事件につき懲役6年4月の実刑判決が言い渡された事案(奈良地判平成15年3月24日) #横領

弁護士が、破産管財人又は債務者から破産申立ての委任を受けた受任者として、業務を遂行するにあたり、預かり保管中の預金等を横領したという業務上横領の事案で懲役6年の実刑を言い渡した事案(甲府地判平成17年4月28日) #横領

弁護士が、顧客からの預り金約3億7200万円を横領した業務上横領被告事件につき、被告人が約15年の長きに渡り恐喝の被害を受けたことなどの事情をふまえ、懲役9年が言い渡された事例(大阪地判平成20年3月7日) #横領

弁護士が依頼者から着手金等を詐取、横領したことにつき、所属弁護士会及び日弁連に損害賠償責任がないとされた事案(奈良地判平成20年11月19日判時2029号100頁)(再掲) #横領

遺産分割等を受任した弁護士が取得した遺産のうち約6000万円を引き出して着服する等した業務上横領等につき、懲役7年及び罰金8000万円を言い渡された事案(大阪地判平成21年11月19日) #横領

現職の弁護士が弁護士業務に関して犯した業務上横領等につき元同僚の弁護士有志の手によってではあるが、被害金額が全て被害者に弁償されていること等を理由に執行猶予がついた事案(福岡地判平成5年7月14日判タ868号293頁) #横領

被告人の行った行為は、一般の社会秩序さえも踏みにじったものであり、弁護士一般が、専門性の名の下に、理念としての崇高な使命とは裏腹に、他のいかなる職業においても求められている最低限の規範すら守っていないのではないかとの疑問を投げかけたもので…