2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「僕は…知ったかぶりして、得意がって、ドイツの学説を見つけた。けれど、問題を解くのには何の役にも立たなかった。……馬鹿みたいだ」(略)「それなら、きみが見つけたドイツの学説を使う問題を、私が見つけよう」と言って彼女は微笑んだ。結城浩「数学ガール」297頁より #法学ガール

「地球上のあちこちで、膨大な時間の中で、法学者たちはさまざまな問題の解を探し求めてきた。何も見つからずに終わることも多いだろう。では、探す事は無駄かな? 探さなければ、見つかるかどうか、わからない、やってみなければ、できるかどうか、わからない……」 #法学ガール

「たくさんの武器が出てきたのもおもしろかったです。手持ちの武器を駆使するのがすごいと思いました。」

・判例をはしごにする ・判例の射程を限定 「武器を手に入れ、自分で磨き、そして問題に立ち向かう。そういうダイナミックな動きを感じました。」「数学ガール」312頁より #法学ガール

「それで、このボワソナード・サインを見たらですね、手を709の形にして応えるんです。1, 90, 94, 177の次の民法の重要条文は709条ですからね。指の数で重要条文番号。これがボワソナード・サイン」

結城浩「数学ガール」268頁より #法学ガール

「ボワソナード・サインです(略)<<私は法学大好きですよ!>>という合図なんです。法学愛好者の挨拶ですね。(略)1, 90, 94, 177と指の数が増えているでしょう?」(略)確かに、振る度に1, 90, 94, 177と指の数を増やしているね。それで? #法学ガール

歴代最高裁判事な妹について、ひょっとすると10代とか20代の少女を想定してしまいがちだが、ちょっと待って欲しい。最高裁判事は40歳以上である必要があり(裁判所法41条1項柱書)、実務上平均年齢は60以上、いや、65近い。さあ、妹の年齢が想像できたかな? #歴代最高裁判事な妹bot

お兄ちゃん、吉田久判事は知っている? 戦時中に行われた翼賛選挙における選挙妨害について、選挙無効という気骨の判決を出した大審院判事よ。お兄ちゃんが裁判官になったら、吉田判事のように有形無形のプレッシャーに耐え、法律と良心のみに基づいて判決を下せるかな? #歴代大審院判事な妹bot

お兄ちゃん、真野毅判事は知っている? 少数意見制度を価値多元主義の反映と高く評価し、卓越した裁判官の示した優れた少数意見が、やがて数年、十数年、数十年の後には、多数意見となり、ロー・オブ・ザ・ランドとなっていくという信念から少数意見を多く執筆されたわ。 #歴代最高裁判事な妹bot

お兄ちゃん、初代長官って知ってる?三淵忠彦長官だよ。別の人が長官になるはず(金森徳次郎大臣が有力)が、内閣が交代して、急転直下長官になったんだよ。戦争の傷跡が色濃く残る時代のことだから、空襲で家を焼かれた長官が親任式で着たモーニングは借り物だったのよ。 #歴代最高裁判事な妹bot

憲法見直し論者といえば本山享判事ね。「2週間でできた憲法を、そのままにしているのはおかしい。(略)前文、ありゃ何だ。改正できるといいながら、直すやつは世界正義に反するごとくいう。矛盾もはなはだしい」これを、最高裁判事内定の際に新聞記者に話したのよ。#歴代最高裁判事な妹bot

不運の最高裁長官といえば服部高顯長官ね。長官在任時に、現職裁判官の不祥事が続出したわ。簡裁判事と被告人との交際が発覚したり、判事が酔っ払って暴行をしたり、裁判官が破産管財人と癒着して収賄罪で逮捕されたり。困った服部長官は、歴代長官に意見を求めたのよ。 #歴代最高裁判事な妹bot

論争といえば、石田和外長官のことね。「極端な軍国主義者、無政府主義者、はっきりした共産主義者は、裁判官として活動するには限界がある。裁判は全人格的な判断であり、裁判官が自分の思想と裁判とを切り離すような器用なことはできない」との発言が物議を醸したわ。 #歴代最高裁判事な妹bot

三顧の礼といえば柏原語六判事ね。弁護士出身で、昭和33年、昭和37年と日弁連から最高裁入りを推され、いずれも、「裁判官という柄ではない」と言って断っていたのよ。その後昭和38年に、「法曹一元のためぜひ」と三度目の依頼を受け、ついに了承したのよ。 #歴代最高裁判事な妹bot

「愛と勇気だけが友達」の某ヒーローではないけど、「裁判以外に何事にも関心なし。」と言ったのが本村善太郎最高裁判事ね。そうはいうけど、本村判事にも、実は趣味があったの。それが「焚き火」よ。庭掃除をして落ち葉を焚いて、お茶を飲むのが好きだったんだって。 #歴代最高裁判事な妹bot

有名なスパイ事件、ゾルゲ事件。尾崎秀美の弁護人を務めたのが後の最高裁判事、小林俊三弁護士(当時)ね。小林判事は、東京裁判でも弁護人を引き受けているわ。 #歴代最高裁判事な妹bot

大の野球ファンといえば井上登判事ね。定年退官後プロ野球のコミッショナーに就任し、野球殿堂入りを果たしているわ。名前が「のぼる」なのは、正岡子規の故事を思い出すわね。 #歴代最高裁判事な妹bot

最高裁誤判事件は知ってる? 弁論の更新が必要なのに東京高裁がこれを怠ったとして最高裁で原判決を破棄したの。でも、最高裁自身が新刑事訴訟規則施行規則を制定していて、新法では更新は不要、つまり上告棄却すべきだったの。関与した四裁判官は過料一万円となったわ。 #歴代最高裁判事な妹bot

憲兵隊に拘束され、陸軍刑法違反で禁錮10か月となった最高裁判事を知ってる? 沢田竹治郎判事よ。行政裁判所評定官だった昭和20年4月に、「竹槍を持って戦えといっても、科学戦の現代戦ではどうになるものではない。」と発言したのが原因よ。敗戦で免訴になったわ。 #歴代最高裁判事な妹bot

偽電報事件は知ってる?最初の最高裁判事を選ぶ任命諮問委員の選挙の際、東京控訴院の判事が、東京控訴院長の坂野千里院長は諮問委員になる意思がないという偽の電報を打ったのよ。その背景には大審院の細野院長を初代最高裁長官に押す派と反対派の激しい対立があったわ。 #歴代最高裁判事な妹bot

#歴代最高裁判事な妹bot の米国版にとって「ザ・ナインアメリカ連邦最高裁の素顔」は外せない参考資料。各判事の個人的エピソードが豊富。スーター判事がブライヤー判事に間違えられて「最高裁判事になってよかったこと」を問われ「スーター判事と仕事ができることですね」と答えたとか。 #読書

街頭募金の名の下に通行人から現金をだまし取ろうと企てた者が,約2か月間にわたり,事情を知らない多数の募金活動員に募金箱を持たせて寄付を勧誘する発言を連呼させ,これに応じた通行人から現金をだまし取った場合を包括一罪とした事案(最判平成22年3月17日刑集64巻2号111頁) #募金

目的をある程度限定して募金を募り、当面の費用を大幅に超える支援金等が集まった場合、募金の主催者は可及的速やかかつ正確収支を報告すべき信義則上の義務があると解するのが相当であるとした事案(大阪高判平成23年12月9日)(再掲)#募金

24時間テレビは「『愛は地球を救う』という理念の下で募金を集め,国内福祉活動や海外援助活動にこれを充てるという社会的意義を有する番組であり,同年までの過去27年間の募金総額は232億円を超える実績を有しており,その国民的関心も高い番組」と定義された(東京地判平成19年4月27日)

五反田のキャバレー・ブルームーンでビールを飲んだ後、別の飲食店で暴れ、呼ばれた警官の顔面を殴打した被告人につき、犯行当時酩酊のため心神耗弱であったと認定した事案(東京高判昭和52年12月21日刑裁資料252号769頁) #ブルームーン

多数の訴因の1つとして、輸入雑貨を管理する被告人らが、動産保険金を詐取しようと、不良品等であるパームツリー、シルクハット、ブルームーン等を故意に破損させ、保険金を詐取した等として有罪とされた事案(ロス疑惑控訴審判決・東京高判平成10年7月日判タ999号102頁) #ブルームーン

わが国の民事裁判権は、原則としてわが国内にいるすべての人に及ぶのであり、皇后が日本国の象徴であり、天皇の配偶者であることは皇后に対する民事裁判権を否定すべき理由となるものではないとした事案(東京高決昭和51年9月28日東京高等裁判所判決時報民事27巻9号217頁)(再掲) #皇后

「天皇陛下を呼んでこい。皇后陛下が来る。」等支離滅裂なことを叫んだ精神錯乱者を警察署に保護した後、警察が引渡しに応じず、保護が解除された翌日意識を回復しないまま死亡した事案につき、警察の職務行為に違法はないとされた事案(福岡地判昭和56年11月20日判タ460号123頁) #皇后

盛り場の縄張りをめぐつて対立するテキ屋の親分が相手方の幹部等から暴行を受けたことに憤慨し、相手方の親分および幹部等を殺害することをその配下と順次共謀し、かつ親分のみを殺害した事実を認めた事案(仙台地判昭和34年1月22日下民集1巻1号107頁) #テキ屋

刀剣収集による銃刀法違反につき被告人はテキ屋である某会に属したこともあり、犯行当時若衆四、五名を輩下に擁し、自宅に某会事務所を表示するのれんを掲げる等通常の市民生活を営んでいたものとは認め難い等として懲役刑を科した事案(東京高判昭和41年6月27日判タ198号150頁) #テキ屋

被告が「俺は昔テキ屋をやっていた」「俺はヤクザの知り合いは沢山いるんだから,お前のところの店を潰そうと思えばすぐに潰せるんだ」などと申し向け金銭を喝取した等として損害賠償請求がなされ、その請求のうちの一部が認められた事案(東京地判平成15年4月17日) #テキ屋