戦艦陸奥引き上げのための巻揚機等の仮差し押え物件の保管につき、執行吏が仮差押の執行について用いるべき職務上の注意義務に違反したと認定したが、物件喪失と執行官の過失の間に因果関係がないとされた事案(最判昭和37年9月18日民集16巻9号1946頁) #法クラ提督向け判例

熊本県球磨川流域に建設が予定されているダム事業に関する国営土地改良事業に関し、土地改良法が要求する3分の1以上の同意を得られているとは認められないとして、決定が違法とされた事案(川辺川利水訴訟・福岡高判平成15年5月16日訴月49巻12号3083頁) #法クラ提督向け判例

木曽川堤防上に横たわっていた被害者を蹴り落とす等のリンチ殺人を行った被告人に対し、控訴審がした死刑の量刑を維持した事案(木曽川長良川等連続リンチ殺人事件・最判平成23年3月10日集刑303号133頁) #法クラ提督向け判例

住民訴訟として長良川河口堰に対する公金支出差止当を求めた事案につき、実質的にみて住民訴訟によって国の水資源開発基本計画を争うことになり、住民訴訟の目的を逸脱し失当とした事案(長良川河口堰公金支出差止訴訟・名古屋地判平成13年3月2日判タ1072号74頁) #法クラ提督向け判例

解雇予告手当請求について、非常に低額である5000円の和解金を支払う旨の裁判上の和解が成立したことが問題となったが、本来使用者は予告手当支払い義務を負わないものとして、無効確認請求を棄却した事案(最上建設事件・東京地判平成12年2月23日労判784号58頁) #法クラ提督向け判例

児童が学校の教諭から胸ぐらを両手でつかみ、揺するという体罰を受けた後自殺した件につき、死亡と体罰の間の因果関係を認めた事案(青葉小学校体罰事件・福岡地小倉支判平成21年10月1日判タ1321号119頁) #法クラ提督向け判例

高校生がクラブ活動としてのサッカーの試合中に落雷により負傷した場合につき、黒く固まった暗雲が立ち込め雷鳴が聞こえ雲の間で放電が起きるのが目撃されていたことなどの事実関係の下で引率者教諭等に過失があったとした事案(最判平成18年3月13日判タ1208号85頁) #法クラ提督向け判例

NHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」が、映画「七人の侍」の著作権を侵害すると主張された事案において、アイディアレベルの類似性に過ぎず、表現上の本質的特徴を感得できないとして、著作権侵害が否定された事案(知財高判平成17年6月14日判時1911号138頁) #法クラ提督向け判例

道路運送車両法の虚偽報告罪の成立のためには国土交通大臣の報告要求が必要であるところ、報告要求をしたのは、リコール対策室長等に過ぎず、代理や専決等があったとも認められないとして無罪を言い渡した事案(三菱ふそう事件・横浜簡判平成18年12月13日判タ1305号298頁ただし東京高判平成20年7月15日判タ1305号283頁で逆転有罪) #法クラ提督向け判例